グリーンプロダクツ
OATアグリオでは食品、食品添加物および天然物などを有効成分としている防除資材(農薬)を「グリーンプロダクツ」と呼び、安心、安全で環境にやさしい(グリーンな)防除資材として、農家さんにご紹介しています。今回はその「グリーンプロダクツ」についてお話します。
昔のグリーンプロダクツ
食品や食品添加物が農薬になる、というのはあまり想像ができないかもしれません。しかしながら、作物を守るために、化学農薬がなかった時代から様々な資材が用いられてきました。例えば、江戸時代では水田に鯨油を流すことで、イネに寄生するウンカを窒息させて退治する「油流し」と呼ばれる防除が行われていました。
食用可能な資材を使って病害虫を退治する、という技術自体は、昔からみられていたようです。
OATのグリーンプロダクツ
OATアグリオでは、セッケン成分を利用した殺虫剤「オレート液剤」や食用油を利用した殺虫剤「サフオイル乳剤」、炭酸水素カリウムを利用した殺菌剤「カリグリーン」などを販売しています。
オレート液剤やサフオイル乳剤は、体が小さなハダニやアブラムシなどの害虫に付着すると、呼吸に必要な気門をふさいで窒息させます。さらに、べとべとしているので、害虫の体をとりもちのようにからめとって防除します。
そのため、このような農薬は気門封鎖剤や物理防除剤などと呼ばれることもあります。
よく考えてみると、これらは江戸時代に行われてきた「油流し」と基本的な原理は同じかもしれません。
OATアグリオのグリーンプロダクツ特設ページ⇩
グリーンプロダクツの特長
グリーンプロダクツは、現代の防除資材(農薬)としても適した特性を持っています。
代表的なものとしては、
・天敵やミツバチ、人畜に対する影響が少ない
・既存農薬に対して抵抗性を持った(既存農薬が効きづらくなった)病害虫に対しても効果を示す
・使用回数に制限がなく、何回でも使用できる
などが挙げられます。
このような特長があるため、プロの農家さんからもよい評判をいただいています。
使用の際の注意点
グリーンプロダクツを効果的に使用するには、注意が必要な点もあります。
化学農薬のように待ち伏せて殺すような、予防的な効果はあまり認められていないので、薬液が病害虫の体に直接付着する必要があります。
そのため、葉が繁茂して薬液が病害虫にかかりにくい時や、たくさん発生しているときなどは十分な効果が得られない場合もあります。
このようなことを防ぐために、少しでも病害虫の発生を確認したら、たっぷりの薬液を葉の表裏にムラなくかかるよう、散布することが重要です。
最後に
グリーンプロダクツのような資材は海外でも使われており、今後も世界中で使われる場面が増えていくのではないでしょうか。
OATアグリオは、農家さんの助けになるようなグリーンプロダクツをこれからも作っていきたいと考えています。