栽培研究センター

※コラム後半に虫の写真があります。苦手な方はご注意ください。

OATアグリオの研究拠点は徳島県鳴門市にあります。栽培研究センターでは、農業の生産性向上のために、施設で園芸作物を育てて施肥灌水技術や肥料製品の改善と安定生産のための技術開発を行っています。
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今回は、そんな栽培研究センターで栽培されている作物や施設内の様子をご紹介してみようと思います。

エントランスでは、たくさんの熱帯植物がお出迎えします。これらの植物は自社の施肥灌水技術で育てており、根域制限を行っていても育っていくことを実証中です。熱帯植物の中には、パパイヤやバナナ、マンゴーなどもあり、時期が合えば実がなる様子も見ることができます

外には畑やハウスがあります。そちらではどんな作物が育てられているのでしょうか。
撮影時、畑では作物が栽培されておりませんでしたので、ハウスの方を見ていきたいと思います。

こちらのハウスでは、ミニトマト、リーフレタス9種類を用いて、有機質肥料活用型養液栽培(プロバイオポニックス)の実証実験が行われています。
化学肥料などを入手しづらい地域では、土地があっても栽培が行えないという問題があります。このプロバイオポニックス技術を確立することで、現地のバイオマスで養液栽培を行うことが可能となり、栽培面積を拡大することに繋げられます。

次はいちごハウスです。OATアグリオが提供しているサービスの1つに「アグリオいちごマスター」という、作物栽培に必要な機器や、農薬、肥料、バイオスティミュラントなどの資材、栽培技術などを定額制のパッケージとして提供するものがあります。
こちらのハウスでは、そんなアグリオいちごマスターを用いていちごが栽培されています。

AIが毎日生育状況の画像診断を行い、必要な肥料などを判断します。養液土耕栽培システムで作物が必要とする分の肥料と水を自動的に施用することで、安定した品質と収穫量の向上を実現します。そのため、新しくいちご栽培を始めたい方にもオススメです。YouTubeでも紹介していますので、興味がある方はぜひ見てみてください。

この他にも様々な作物が栽培されていますが、植物とは違う部分も少しご紹介しようと思います。こちらでは、農薬の試験に使用する虫を育てています。

様々な虫を、卵、幼虫、蛹、成虫などの生育ステージに合わせて管理しています。
今回はその一部を撮影しました。
上からトビイロウンカ、ワタアブラムシ、コガネムシの幼虫です。

トビイロウンカやワタアブラムシはこんなに小さい虫ですが、大量発生すると作物を枯らしたり、ウイルス病を媒介したりと非常に厄介な虫です。コガネムシは、成虫は葉を、幼虫は土の中で根を食べて作物に被害をあたえます。
このような害虫に自社の農薬が効果を発揮するか、ということも栽培研究センターでは日々調べられています。

最後に

OATアグリオでは、この栽培研究センターで実証実験が行われた農薬や肥料、システムを必要とされる生産者の皆様の元に送り出しています。
作って売るだけではなく、長い時間をかけて効果をしっかりと検証していることを知っていただけると嬉しいです。