秋物野菜の害虫はいつまで出るの?

※虫の写真が掲載されていますので、苦手な方はご注意ください。

今年(2024年)の夏は猛暑でしたね。10月になっても気温が高く、気象庁の発表によると記録に残っている中では過去最高を記録したそうです。

秋になり、ハクサイやキャベツ、ブロッコリーなどの野菜の栽培を始める人も多いかと思います。日に日に大きくなる野菜の生長を見るのは楽しいですし、自分で栽培した野菜の味は格別です。ホームセンターにもたくさんの野菜苗が並びますので、どれにしようか選ぶ楽しさもあります。

このように楽しいことが多い秋物野菜ですが、やっかいなのが、アオムシ(モンシロチョウの幼虫)やハスモンヨトウなどのチョウ目害虫です。
成虫はどこからか飛んでやってきて、気づかないうちに作物の葉裏に産卵しています。孵化したばかりの幼虫であれば食べる量が少なくそれほど被害はありませんが、あっという間に大きくなるため、放っておくと葉が筋だけになってしまいます。
これらの害虫を防除するには頻繁な薬剤散布が必要になりますが、重い薬液を背負って散布する作業は結構な重労働なので、なるべく散布はしたくないですね。

例年は10月中旬を過ぎるとハスモンヨトウの発生が収まっていましたので、薬剤散布をその時期に終わらせることもできたのですが、今年は今日の時点(11月5日)でも写真のようにハスモンヨトウの発生が見られています。このように虫が出ているとやはりもう一回薬剤を散布しないと害虫による被害が出てしまいます。

写真:2024年11月5日に撮影したブロッコリーに発生しているハスモンヨトウ


下のリンクは徳島県が発表したフェロモントラップ誘殺数の調査結果ですが、10月下旬になっても徳島県全県でハスモンヨトウの成虫が高密度で推移しているようです。
【病害虫防除所】令和6年度フェロモントラップデータ|農林水産総合技術支援センター

秋になっても気温が高く推移するような年は、それだけ害虫の発生が長引きますので、注意が必要ですね。