もやしの観察(緑豆編)
様々な料理に重宝される「もやし」。通常は暗い場所で育てられる野菜ですが、明るい場所で育てるとどうなるのでしょうか。今回は、明るい場所と暗い場所で育てた場合のもやしの違いを観察してみましょう!
準備するもの
・もやしの豆(今回は緑豆を使用)
・広口ビン
・ガーゼ
・輪ゴム
・段ボール(暗い場所として育てるために使用)
方法
①広口ビンを鍋に入れ煮沸消毒を行う。
※消毒していないと、豆にカビが生えて腐ってしまいます。
②緑豆を水洗いして、広口ビンに入れる。
※豆はあまり多く入れない方がいいです。後で出てきますが欲張って多く入れすぎたため大変なことになりました。
③水を豆の5倍量ほど入れる。
④広口ビンの口元をガーゼで覆い輪ゴムを使って縛ります。
※カビ防止のため、この時もできるだけガーゼを直接手で触らないようにしましょう。
⑤広口ビンは「緑豆(光なし)」と「緑豆(光あり)」の目印をつける(今回はシールを貼りました)。
⑥緑豆(光なし)は段ボール、緑豆(光あり)は光の当たる窓際で育てて様子を観察する。
※段ボールは上部を閉じ、黒い布を被せ光が入らないようにしました。
今回の結果
光なし、光ありともに豆が膨らんで緑の殻の部分が破けてきました。この時点での見た目に違いはありません。毎日の作業として、豆が腐らないように朝と晩に豆を水道水で洗います。ガーゼ越しに水道水を入れ、優しく回しながら3回すすぎ洗いを行います。
光なし、光ありともに、豆から芽のようなものが伸びてきました。まだ違いはないように見えます。毎日、朝と晩に水洗いを行いますが、2日目以降は水切り後に水を入れません。
光なし、光ありともに芽が伸びてきましたが、3日目でも見た目には違いが分かりません。
光なし、光ありともに「もやし」らしくなってきました。光なしの方は白いままですが、光ありの方は豆と芽の部分が緑がかってきました。
ガーゼを突き破るくらいに生長してきました。光なしの方は白く、光ありの方は全体的に緑色が強くなっています。
ガーゼを突き破るような勢いだったので、ガーゼを外して一晩放置してみたところ、写真のような姿になりました。ちょっとびっくりです。
「方法」②に記載しましたが、豆を入れすぎたため、とんでもないことになってしまいました。また、豆を入れすぎると収穫の時にビンから取り出しづらくなるので要注意です。欲張ってはダメですね。収穫して比較してみます。
●比較Ⅰ
光なしの方は白く、よく見る「もやし」のような見た目ですが、光ありの方は一部が緑色になっています。収穫は観察7日後でしたが、豆の部分が双葉になっていたのでもう1日早ければ良かったように思います。
●比較Ⅱ
さらに詳しく見てみると、光なしの方は光ありよりも長く伸びていることが分かります。光ありの方は、双葉の部分と茎の部分が緑色になっています。また、ビンの中で光に向かって伸びていたせいか、曲がりくねっていました。このせいで光なしの方が長く見えるのかもしれません。
●比較Ⅲ
インスタントラーメンにトッピングして、実際に食べ比べてみました。細かい話ですが、もやしは下茹でしています。こうして見ると、光ありの方は緑色が強く見えますね。どちらもちゃんとした「もやし」で、シャキシャキとした食感で大変美味しくいただきました。個人的には味の違いは感じませんでした。
今回は緑豆を使って、光の当たらない場所と光の当たる場所で栽培し、観察を行いましたが、予想通り光の当たらない方は白くて細長いもやしになり、光が当たった方は緑色のもやしになることが分かりました。また、ビンのような狭い空間で育てた場合、光が当たる場所で育てると曲がりくねったもやしになる事も分かりました。
最後に
小さい豆(種)から何倍も大きく生長する様子には改めて驚き、植物の不思議も感じることができました。挑戦される際は、なぜ光があると緑色になるのかなど、理由も色々考えてみましょう。