ヒマワリは本当に向日葵?
※2024年3月20日~5月25日に実施した自由研究コンテストの優秀賞作品です。
サイト掲載にあたり、一部文言や流れの変更・画像の修正を行っております。
ヒマワリは向日葵と書き表すように、太陽の動きに合わせて生長することはよく知られています。しかしヒマワリ畑のヒマワリは一斉に同じ方向を向いたまま動くことはありません。今回は、本当にヒマワリは太陽の動きに合わせて動くのかを実験して調べてみましょう。
準備するもの
・ヒマワリの苗
・植木鉢
・赤玉土、腐葉土
・支柱
・テープ
方法
①ヒマワリの苗を育てる
②同じ大きさの植木鉢を用意し、その中に同量の赤玉土、腐葉土を入れ、同じ大きさに育ったヒマワリの苗を植える。
③植木鉢のふちに東西南北の目印となるテープを貼る。
④同じ大きさの苗を3つ選び、A、B、Cとする。
⑤A:そのまま育てる、B:夕方に植木鉢を半回転させ、東西を逆にする、
C:支柱を立てて茎が動けないように固定する。
⑥毎日同量の水をあたえて育てながら、育った茎の高さ、葉の枚数、花の向きを観察する。
今回の結果
Ⅰ 発芽した芽の動きを調べる
発芽してまもなくすると、ヒマワリの芽は、朝は東、昼はほぼ真上、夕方は西の方へと体全体を傾けるようにすることが分かる。
→太陽の動きに合わせて生長する。
Ⅱ A・B・Cそれぞれの生長の様子を観察する(蕾ができるまでの生長の様子を観察する)
ア 花が咲いてからのヒマワリの動き
A・B・C全て、花が咲いてからは、太陽の動きに合わせて花や葉の向きを変えることはなかった。
イ 花の大きさと向き
A・Cはほぼ同じ大きさ、同じ向きに花を咲かせたが、Bは花がやや小さく、花の向きも違っていた。
ウ A・B・Cの生長具合
A・Cはほぼ同じ大きさに生長した。それに対しBは背も低く花の大きさも小さかった。
→植木鉢を半回転させることにより東西南北を認識できなくなると、ヒマワリは大きく生長することができなくなる。
●まとめ
・ヒマワリは向日葵と記述される通り、発芽後まもなく太陽の動きに合わせて葉の向きを上手に傾けながら生長していくことが分かった。
・ヒマワリは、蕾が開花する頃から動きを止め、花が咲くとほぼ東の方角に花を向けてその後動くことはない。
・ヒマワリが生長していく中で、Bのように夕方に東西南北を入れ替えてしまうと、ヒマワリは太陽の動きに合わせて葉の向きを変えながら生長することができなくなり、その結果大きく生長することができなくなってしまう。
・Cのように支柱を立て、茎を固定しても、ヒマワリは太陽の動きに合わせ葉の向きを上手に変えながら生長することができる。
最後に
今回の研究から、ヒマワリは太陽の動きに合わせ生長し、花が咲くと動きを止め、太陽が昇る東の方角に向かって花を咲かせることが分かりました。ヒマワリは太陽の光を上手に葉で受けることで大きく生長することができるのですね。
興味を持った方は、ぜひ近くにあるヒマワリの様子を観察してみてくださいね。