光色がニラの生長にあたえる影響を調べてみよう
植物の光合成のためには光、二酸化炭素、水の3要素が必要ですが、暗闇で栽培して、作物の品質を高める技術があります。土中で収穫するホワイトアスパラガス、地下室で生育させるウド、チコリーなど聞いたことはないでしょうか。
今回は、遮光、もしくは光色を変えた場合のニラの栽培に挑戦してみましょう。
準備するもの
・植木鉢(遮光できる容器)
・1Lペットボトル×2本
・透明セロファン(赤色、青色)
・黒いビニール袋(完全に遮光できる被覆材)
・分げつが進んだニラ(3年目の株を使用)
方法
①生育の揃ったニラを、地際部の同じ高さまで切り戻す。
②1Lペットボトルの底部分を切り取って整形する。ペットボトルの表面に、青色、赤色のセロファンをテープで張り付けて、色付きのペットボトルを作成。
③ペットボトルは、切り戻したニラの上部に設置する。風で飛ばないように、割りばしで固定。
④別の切り戻したニラには、遮光できる容器(植木鉢)や被覆材をかぶせる。対照区のニラは、そのまま生長させる。
⑤自然状態のプランターが草丈30cmまで生長して収穫時期になったタイミングで、覆いとペットボトルを外して、収穫。葉の色を比較する。
今回の結果
通常の太陽光で生育したニラが、切り戻してから30cm以上に伸びた時に収穫を行った。
赤色と青色のペットボトルで生育させたニラは、葉色は緑色でしたが、太陽光のニラよりも軟弱で徒長した様子でした。ペットボトルの上部からは、ニラの先端葉がセロファンを突き破っていました。
遮光条件で生育させたニラは、黄色いニラとなり、草丈も短くて生育量も小さかったです。
ニラは、赤色光や青色光でも、葉緑体が生成されて緑色になることが分かりました。遮光条件では葉緑体が生成されないために黄色となったことが考えられます。
最後に
今回は、ニラを遮光して育てるなど、光条件を変えた場合の生育の違いを観察しました。黄ニラは岡山県の特産品として知られておりますが、光が無い状況で栽培することができることが分かりました。赤や青では、少し軟弱になった様子でしたので、他の光ではどうなるのかなど、調べてみるのも良いですね。
おまけ
黄ニラのニラ玉と青ニラのニラ玉を作ってみました。
カニカマも入れ、卵は牛乳で伸ばしました。味付けは、鶏がらスープの素と塩コショウです。
ニラの風味は青ニラのほうが強いかもしれませんが、黄ニラはシャキシャキ感が強く、美味しかったです。