植物に横から光を当てるとどうなるか

※2024年3月20日~5月25日に実施した自由研究コンテストの入賞作品です。
サイト掲載にあたり、一部文言や流れの変更・画像の修正を行っております。

普段目にする植物は、太陽の光に向かって上へと生長していますよね。その太陽光の代わりの光を植物の横側に当てるとどうなるのでしょうか。実験してみましょう!

準備するもの

・段ボール
・カッター
・豆苗
・キッチンペーパー
・水
・懐中電灯
・器(タッパーなど)

方法

①市販の豆苗を用意し、葉の部分を切り落とす(切り落とした葉は料理に使用)。
 ※この時、残った豆苗の長さが均等になるようにする

②残った根っこ部分をタッパーなどの器に入れ、根が空気に触れないくらいまで水を入れる。

③準備した豆苗に横からのみ光が当たるように段ボールを加工する。段ボールの横部分に1カ所穴を開けて、そこから懐中電灯の光が豆苗に当たるようにする。

④加工した段ボールの中に豆苗の苗を入れて、観察を始める。水は濁らないように定期的に入れ替える。光がちゃんと入っているかは毎日確認。

今回の結果

観察1~2日目はなかなか豆苗が伸びなかったです。

観察してみると、豆苗のほとんどが斜めに傾いて生長していました。
この現象は、植物の「光屈性」という性質が影響しているようです。

光屈性とは、植物が光の方向に向かって生長する能力のことで、植物がより多くの光を捉えて光合成を行うための適応戦略の一つのようです。

植物の茎や葉が光の方向に向かって生長するのは、植物ホルモンの一種であるオーキシンの分布が関係しています。光が一方向から当たると、植物体の光が当たらない側にオーキシンが集まります。オーキシンは細胞の伸長を促進する作用を持つため、オーキシンが多く集まった側の細胞の方が伸びていき、結果として植物が光の方向に曲がって生長することになります。

最後に

面白そうと思ってなんとなく実験してみましたが、植物が生きるために必死になって環境に適応していると考えるとすごいなと思いました。

もし興味があれば、他の植物でも同じような結果になるのか、光の種類を変えたらどうなるのかなど、色々実験してみてくださいね。