トマトの自由研究
~美味しいトマトを簡単に見分けたい~

※2025年3月21日~6月15日に実施した自由研究コンテストの入選作品です。
サイト掲載にあたり、一部文言や流れの変更・画像の修正を行っております。

私の娘はトマトが好物だが味に厳しく、味の薄いトマトはあまり食べてくれない。今回、たくさんのトマトをいただいたので、味の濃いトマトを選びたいが、見た目では良く分からない…。
以前、テレビで高糖度トマトは水に沈むことを知った。これは高糖度トマトの比重が水より重いからだそう。
娘に喜んでもらうためには、水に沈むトマトの中でもさらにおいしいトマトを見つけたい!そこで、水より比重の大きい食塩水を使用すれば、さらに糖度の高いトマトを見つけることができるのではと考えた。

今回の自由研究では、濃度の異なる食塩水を使って、糖度計を使わずに味の濃さ別にトマトを選別する方法を検討した。
また、その結果が正しいのかどうか確認するために、糖度計を使って糖度の計測を行った。

準備するもの

・大玉トマト (今回は100個)
・食塩 (料理用)
・バケツ
・水道水
・キッチンスケール
・糖度計
・包丁
・まな板

方法

➀水道水、0.5%食塩水、 1%食塩水を用意。

●0.5%食塩水の作り方
50gの食塩をキッチンスケールで測り取り、バケツに入れる。5L程度水道水を入れて良くかき混ぜ完全に溶かす。その後10Lの目盛りまで水道水を入れて再び良くかき混ぜる。
●1%食塩水の作り方
100gの食塩をキッチンスケールで測り取り、バケツに入れる。5L程度水道水を入れて良くかき混ぜ完全に溶かす。その後10Lの目盛りまで水道水を入れて再び良くかき混ぜる。

➁水道水、0.5%食塩水、1%食塩水にトマトを入れ、浮いたものと沈んだものを分ける。

●選別方法
水道水が入ったバケツにトマトを入れて、10秒ほど待つ。浮いたものと沈んだものを分ける。
水道水に沈んだトマトを、次は0.5%食塩水が入ったバケツに入れて分別する。0.5%食塩水に沈んだトマトを、1%食塩水が入ったバケツに入れて分別する。
この作業で100個のトマトを4グループに分けた。

Ⅰ 水に浮いたもの
Ⅱ 水に沈み0.5%食塩水で浮いたもの
Ⅲ 0.5%食塩水に沈み、1%食塩水で浮いたもの
Ⅳ 1%食塩水で沈んだもの
グループごとの個数を記録した。

➂分けたトマトの糖度測定。

●糖度測定方法
各グループから10個ランダムにトマトを選んだ。トマトを包丁で半分に切って果汁を絞った。これを糖度計で測定し平均値を求めた。

今回の結果

選別結果を円グラフにまとめた。水に浮いてしまったトマトが43個、1%食塩水で沈むトマトは11個…というように、トマトの比重ごとに4つのグループに分けることができた。
次にそれぞれのグループの糖度を測定した。水に浮いたグループは糖度の平均値が一番低く、次に0.5%食塩水に浮いたグループ、1%食塩水に浮いたグループ、一番糖度の平均値が高かったのは1%食塩水に沈んだグループで、水に浮いたものより糖度が約1度高かった。

まとめ

濃度の違う食塩水にトマトを入れ、トマトの浮き沈みでグループ分けをすると、トマトを切って糖度計を使わなくても、糖度別に選別できることが分かった。
今回、水に浮くトマトと1%食塩水に沈むトマトでは糖度は約1度違い、糖度が1度違うと、ほとんどの人はその違いが分かると言われている。娘には1%食塩水に沈んだトマトを食べさせてみようと思う。食べてくれなかったらすぐに2%食塩水の準備をするつもりだ。