ニンジンの又根(岐根)

ニンジンなどの先が2又以上に分かれて足が生えているように見えたり、顔のように見えたりするものを見たことはないでしょうか。中には本当に自然にできたものなのか疑うくらい面白い形をしたものもありますよね。

そのように2又以上に先が分かれてしまった状態を又根(またね)もしくは岐根(きこん)と呼びます。

上の画像のニンジンは、OATアグリオで育てたニンジンの中にあったものです。
収穫していると様々な形のものがあり、せっかくなので個人的に面白いと思った形の写真を撮ってみました。

育てている野菜がこのような不思議な形になってしまうのにはいくつかの原因があります。

石のような障害物がある場合は、生長する際に根が障害物にぶつかることで枝分かれしてしまいます。また、センチュウという虫に根を食べられることでも分かれてしまうことがあります。その他、過剰な施肥、過湿、過乾燥によって根が傷むことも原因として挙げられます。

自然の中で育てているため、全て綺麗な野菜に育てるというのは難しいかと思いますが、一部のみで又根(岐根)が多いのであれば、その場所と他の場所の違いなどを考えてみると良いかもしれません。

以前のコラムでバイオスティミュラントについてご紹介しましたが、OATアグリオが販売しているバイオスティミュラントの中には、海藻抽出物が含有されており、乾燥ストレスの軽減効果が期待できるものがあります。

実際にその製品を使ってニンジンで試験を行った結果がこちらです。
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【試験期間】 2019/11/21(播種)~2020/4/22(最終調査)
【品種】彩誉(フジイシード㈱)
【処理方法】(各時期に使用する農薬と混用物性を調べた上で混用して処理を実施)
<1回目>
播種直後処理: 除草剤混用
fullbody1000倍 散布水量100L/10a
<2回目>
5葉期: 農薬混用
fullbody1000倍 散布水量100L/10a
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畝1m×3カ所の抜き取り調査で発生した又根(岐根)

慣行区と比較すると、又根(岐根)の発生数が少なくなっていました。乾燥ストレスが原因として疑われる場合は、このような資材を試すのも一つの手かもしれません。

こちらの試験で使用したフルボディはアグリオショップでも販売しております。ぜひチェックしてみてください。