アーティチョーク

地中海原産で、大型のキク科の多年草。チョウセンアザミとも呼ばれ、欧米では野菜として食べられています。栽培期間は長めですが、育てやすいため難易度は低めです。同じ場所で何年も収穫できるお得な葉野菜で、株分けして増やすこともできます。大きく多肉質な若いつぼみの部分が可食部で、茹でたてはホクホクしてソラマメみたいな味がします。収穫せずにそのままにしておくと、アザミに似た紫色の大きな花を咲かせるため、観賞用にするのもオススメです。

難易度

基本情報

科名属名
キク科チョウセンアザミ属
収穫までの期間
1年~
生育適温
10~20℃
植え付け時期
播種時期:春と秋(発芽適温:15~25℃)
栽培スペース
露地栽培の場合、幅100cm、株間80cm程度
水やり
乾き気味
たっぷり水やり
栽培暦

準備と植え付け

準備するもの

苗の準備と植え付け

播種(種まき)時期 春と秋
15~25℃の発芽適温の頃
  • 01

    播種

    野菜用の培養土をポットの9分目くらいまで入れ、種を2~3粒まきます。深さ1 ㎝で種をまき、覆土して軽く鎮圧します。本葉3~4枚頃までに1本に間引きます。

  • 02

    畑の準備

    定植3週間前に苦土石灰を100 g/m²まいて耕し、定植1週間前にはパラっと有機元気野菜を200 g/m²あたえ、を立てます。

  • 03

    定植

    本葉が4~5枚になったら、定植をします。冬場は、乾燥や地温の上昇を防ぐために、敷きわらなどを敷くと良いです。

栽培

  • 01
    水やり

    定植直後は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを行います。また、花蕾が見え始めるころに十分に水やりをします。

  • 02
    支柱立て

    分枝も大きくなるので早めに支柱を立てて株が倒れないように注意します。

  • 03
    追肥

    肥料を多く必要とする植物のため、1年目は夏に1カ月間隔で2回、2年目は4月と10月に2週間に1回、株元にひとつかみのパラっと有機元気野菜をあたえます。粒状肥料の代わりに液体肥料をあたえても良いです。

  • 04
    土寄せ

    追肥と同時に株元土寄せを行い、株がふらつくのを抑えます。

アーティチョークの栽培の様子は、以下のページに掲載しています。

栽培の際の注意点

栽培場所

  • 1年中、日が当たる場所を栽培場所に選ぶと良いです。寒さには強いですが、強い霜が降りる地域では、秋になったら根元を腐葉土や落ち葉で覆い、寒さから保護する必要があります。夏の多湿と極端な乾燥にも注意します。

植え付け

  • 移植を嫌う植物ですが、ポットまきで苗を育苗してから、定植することも可能です。本葉が4~5枚程度に育ったら、栽培場所に植え付けるようにしましょう。植え付けが遅れると活着しにくく、その後の生長が悪くなります。
    もちろん直播きも可能です。

収穫

越冬させて翌年の5~6月ごろに、花蕾が十分発達して花弁が開く前に収穫します。ハサミやナイフなどでつぼみの根元5 cmくらいを残して切ります。8~10年は継続して何度も収穫できますが、6年程で株を更新すると良いです。また、収穫期を逃すとすぐに花が咲き品質が悪くなるので、鑑賞用にするのがオススメです。

監修者情報

坂さん OAT研究員

徳島県鳴門市生まれ
京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科 卒業
大塚化学(株)に入社し、技術部農肥技術課、栽培研究センター研究員、四国出張所所長を歴任。
現在はOATアグリオ(株)研究開発部 肥料・BSグループリーダーとして活躍中
主な業務は肥料やバイオスティミュラント(BS)資材の新製品開発
趣味は釣りひとすじ

三好さん OAT研究員

香川県東かがわ市生まれ
新潟大学大学院自然科学研究科 修了
大塚化学(株)に入社し、肥料開発や栽培技術開発に従事
その後、同社鳴門研究所安全性研究室 研究員や(株)養液土耕研究所 代表取締役社長などを歴任
現在はOATアグリオ(株)栽培研究センターのセンター長として活躍中
趣味は釣りとゴルフ

よくある質問

  • Q

    プランターでの栽培も可能ですか。

    可能ではありますが、数年かけて大きく育てたい場合は、草丈が1mを超えるので、開けた広い場所で育てる必要があります。植え付けはプランターに1株で栽培するようにします。

  • Q

    栽培を開始するのに適した時期はいつですか。

    暑さが苦手ですので、春と秋がオススメです。病害虫の発生や生育が不安でしたら、生育期間が涼しくなる秋に栽培をスタートさせるのが良いです。

  • Q

    来年も収穫したいのですがどうしたら良いですか。

    収穫が終わったら数節残してバッサリ切ってしまったほうが良いです。新たな花を翌年につけることが出来ます。アーティチョークは夏の暑さに弱く、7~8月くらいまでには、葉を落として枯れた状態となるため心配するかもしれませんが、10月頃から新芽を出して生長してくれます。

更新日時: 2024/10/07
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