カリフラワー

カリフラワーは見た目でも分かるように、ブロッコリーの近縁種でブロッコリーの花蕾が白化に突然変異したものと言われています。品種によって、花芽分化の条件(株の大きさ、低温の温度、低温にさらされる期間)が異なり、収穫までにかかる日数によって、早生種、中生種、晩生種と分類されます。また、花蕾がコンパクトなミニカリフラワーや、黄色やオレンジ、紫など、様々な色の品種も開発されています。ご家庭では、早生品種やミニカリフラワーを選ぶと栽培が比較的容易でプランターでも栽培できます。栄養価が高く、ビタミン、カリウムや食物繊維が豊富な野菜です。

難易度

基本情報

科名属名
アブラナ科アブラナ属
収穫までの期間
早生品種で播種120日後~
生育適温
15~25℃
植え付け時期
播種時期:3~8月(発芽適温20~25℃)
栽培スペース
露地栽培の場合、幅40cm、株間40cm程度
水やり
乾き気味
たっぷり水やり
栽培暦

準備と植え付け

準備するもの

苗の準備と植え付け

播種(種まき)時期 3~8月
  • 01

    畑の準備

    定植2週間前に苦土石灰を100 g/m²まいて耕し、定植1週間前にはパラっと有機元気野菜を150 g/m²まいて、を立てます。たての際に雑草を防止するマルチをしておくと除草の手間が省けます。

  • 02

    播種

    ポットに直径3 cm、深さ1 ㎝の穴を作り、3~4粒を離してまきます。土をかけて軽く押さえ、たっぷりと水やりを行います。本葉が見えてきたら2本立ちに、本葉が2枚となった頃に1本に間引きます。

  • 03

    育苗

    過湿に弱いので本葉が展開するまでは控えめにし、その後は朝に水やりして夕方ごろは表面が乾く程度にすることで根張りを良くします。

  • 04

    定植

    品種の特性に合わせて本葉4~8枚で定植をします。定植前にポットに適応のある農薬を処理しておくことで、初期の害虫や病気を防ぐことが出来ます。株間をしっかりと取り、やや浅植えにします。
    プランターで栽培する場合は、深さ25 cm以上、幅60 cm以上の大きなプランターを選びます。水はけを良くするためにネットに入れた鉢底石を敷き、野菜用培養土を入れます。大きく育てたい場合は1プランターに1株を定植

栽培

  • 01
    水やり

    植えつけ後はしっかりと水やりを行います。畑での栽培の場合は基本的に水やり不要です。
    プランター栽培の場合は、土の表面が乾いたら水やりを行います。根腐れを起こすので、水のあたえ過ぎには気をつけます。

  • 02
    追肥

    定植2週間後に1握りのパラっと有機元気野菜株元から少し離して追肥し、2回目は花蕾が見え始めたら行います。

  • 03
    土寄せ

    葉を広げて大きく生長するため、倒れやすくなります。定期的に株の周りの土を軽くほぐして、土を寄せてあげます。追肥のタイミングでも土寄せをします。

  • 04
    縛葉(ばくよう)作業

    花蕾が鶏卵くらいの大きさになったら、日光による着色や品質低下、低温期による凍霜害から保護するために花蕾を包むように外葉を束ねて紐で結びます。大きな外葉を折って、花蕾に被せる方法も有効です。

カリフラワーの栽培の様子は、以下のページに掲載しています。

栽培の際の注意点

栽培場所

  • 冷涼な気候を好みますが過湿を嫌うため、日当たりが良く、風通しの良い場所を栽培場所として選びます。また、花蕾を大きくするために外葉を大きく広げて生育出来るような栽培スペースや株間をしっかり取ることが重要です。

害虫対策

  • 生育初期に害虫が付きやすく、食害を受けるとその後の生育に大きな影響を与えます。トンネル状に防虫ネットを張るなどして初期の防除に努めましょう。害虫の侵入が確認されたら、見つけ次第捕殺するか、適応のある殺虫剤を散布しましょう。

低温対策

  • 生育初期に低温にさらされると十分に株が生長しないうちに花芽が形成されてしまい、小さな花蕾になります。定植期に温度が確保できない場合はトンネルなどで保温しましょう。

収穫

品種によりますが、花蕾の大きさが15 cm程度で硬くしまった状態が収穫適期です。花蕾の下の茎をナイフなどでカットして収穫します。収穫の時期を逃すと表面がざらざらして隙間が出来、味が落ちるので、サイズが小さくても花蕾が締まっているうちに早めに収穫します。

監修者情報

坂さん OAT研究員

徳島県鳴門市生まれ
京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科 卒業
大塚化学(株)に入社し、技術部農肥技術課、栽培研究センター研究員、四国出張所所長を歴任。
現在はOATアグリオ(株)研究開発部 肥料・BSグループリーダーとして活躍中
主な業務は肥料やバイオスティミュラント(BS)資材の新製品開発
趣味は釣りひとすじ

三好さん OAT研究員

香川県東かがわ市生まれ
新潟大学大学院自然科学研究科 修了
大塚化学(株)に入社し、肥料開発や栽培技術開発に従事
その後、同社鳴門研究所安全性研究室 研究員や(株)養液土耕研究所 代表取締役社長などを歴任
現在はOATアグリオ(株)栽培研究センターのセンター長として活躍中
趣味は釣りとゴルフ

よくある質問

  • Q

    カラフルな花蕾のカリフラワーでも縛葉(ばくよう)作業は必要ですか。

    白色以外のカリフラワーは日光や寒さにあてることで発色が良くなるので、縛葉作業は不要です。

  • Q

    連作しても大丈夫ですか。

    カリフラワーは連作障害を引き起こしやすい作物です。特に根こぶ病や軟腐病は主に連作障害によって引き起こされるので、連作はオススメできません。アブラナ科の野菜を栽培した場合は2~3年は間を空けておきます。

出やすい病気

更新日時: 2025/05/20
育て方